醸造所が有名になるには、まずは品質ですが、それだけではありません。生産量がなければ知名度が上がる前に、砂の上の水のように消えま。このデンホフは、まさにそんな極少量の造り手です。現在、ドイツワイン評価では最も信頼できるのが、ゴー・ミヨ・ドイツワイン・ガイドですが、ナーエ地区で唯一最高位「五つ房」です。これは同地方のトップと断じて良いでしょう。知る人ぞ知る‥で、人気が加熱しています。畑も優良なのですが、それよりも超低収量により、内容を極限まで高め、十分な糖度を持っています。１０℃から飲み始めると、柑橘系の香に溢れ、次々と出て来る果物や花のアロマに驚かされます。温度が上がると、更にグレープフルーツ等の香が止めどなく現れます。温度が変わる中、味のバランスが変わっていくのに、どの時点でもキレイに均衡が取れている…という不思議さこそが、デンホフの、実力なのでしょう。最高の癒しを与えてくれる今のドイツ最高の一本です。